About JOS
ジョイ・オブ・サケは、日本国外で最も歴史の長い日本酒の審査会、全米日本酒歓評会の一般公開利き酒会として、2001年に歓評会と同時に始まりました。この二つが共に開催されることで、海外に住む一般消費者にも上質な日本酒の真の評価や味わいを正しく理解する機会が与えられました。
「良い酒、良い料理、良い友人なしでパーティーは完成しない」という信念のもと、日本で行われていた従来の利き酒会とは異なる国際的な感覚のパーティースタイルで、毎年ジョイ・オブ・サケは開催されています。ハワイで始まったこの利き酒イベントは、その後、米国各都市へと開催を広げ、2010年に東京、2018年にはロンドンにも進出。今や日本国外では最大規模の日本酒の祭典として、多くの日本酒ファンに親しまれています。
ジョイ・オブ・サケの使命
日本酒を理解する一番良い方法は、実際にさまざまな日本酒を味わってみることです。ジョイ・オブ・サケはこの信念に基づき、世界の人々への日本酒と日本酒文化の啓蒙・普及を目的に開催されています。主催のNPO ジョイ・オブ・サケは、米国政府に非営利団体として登録されています。
なぜ、ハワイから始まったのか?
日本酒とハワイは、長い歴史と深い関わりがあります。最初に日系移民がハワイに日本酒をもたらしたのは1800年代後半のこと。日本酒は、彼らに故郷での思い出や伝統を思い出させてくれ、心の安らぎとなりました。1908年には海外初の酒造会社、ホノルル酒造が創設され、お酒は日系人の結婚式、新年のお祝い事、サトウキビ畑で行われた夏祭りの盆踊りなどには欠かせないものとなってゆきました。そして1956年、戦後日本の酒造業界における希望の星、二瓶孝夫氏がホノルル酒造を引き継いでから、そのお酒の品質は大きく改善され、宝正宗を代表とする大変上質な現地産日本酒が醸されるようになったのです。
二瓶氏は、1987年にホノルルで日本酒文化を海外に紹介することを目的として活動する有志の会、国際酒会の顧問に就任し、同会のメンバーに日本酒に関する知識や情熱を伝えました。そして、1994年にこの世を去った後、氏の日本酒へ対する情熱・技術・知識に惚れ込み、その遺志を受け継いだメンバーが、ジョイ・オブ・サケを立ち上げたのです。このイベントは、多くの人々が日本酒を飲むことの楽しさを知るきっかけを作ってきました。
日本固有のものだった日本酒は、このようにハワイを足がかりとして異文化への浸透を進め、世界へと広がってきています。ジョイ・オブ・サケはその足がかりの一つでもあり、今後も日本酒の世界への普及の一助となってゆくでしょう。
魅力 1:圧倒的な種類
ジョイ・オブ・サケは、全米日本酒歓評会に出品された全ての日本酒が一堂に会し、その圧倒的な数の出品酒を自由に利き酒できることが第一の特徴です。日本全国はもとより、海外の蔵元から出品されたお酒も並びます。2022年度全米日本酒歓評会には、576銘柄の出品酒が集まりました。
ジョイ・オブ・サケでは、そのすべての出品酒を自由に試飲することができ、金賞・銀賞に選ばれた銘柄には受賞マークが施されてテーブルに並びます。酒は厳正な審査用に万全を期して輸送・保管され、審査後もイベント当日まで厳重に温度管理されていますので、最高のコンディションで味わっていただけます。
魅力 2: 食とのコラボレーション
ジョイ・オブ・サケでは、開催都市各地で話題のレストランのアペタイザーを一度に味わえることもその特長となっています。毎回十数店~二十店強のレストランが出店し、それぞれ日本酒に合う特別メニューを提供します。ジャンルも和食のみならず、イタリアン、フレンチ、スパニッシュ、中華など、様々な料理が並び、日本酒との素晴らしい組み合わせを提案します。ハイクオリティーな料理が提供されることで、日本酒ファンのみならず、グルメファンも注目のイベントとなっています。
魅力 3: パーティースタイル
ジョイ・オブ・サケでは、ライブミュージックなどを楽しみながら利き酒ができることも人気の理由となっています。通常の利き酒会では体験できない、華やかなパーティースタイルでテイスティングが楽しめるため、参加者には若者や女性も多く、またドレスアップした人々の姿が多く見られます。